令和5年度「歯・口の健康に関する図画・ポスターコンクール」「歯・口の健康啓発標語コンクール募集ポスター
令和3年度歯・口の健康啓発標語コンクール 大阪市代表
日本歯科医師会・日本学校歯科医会主催コンクール最優秀作品
茨田中学校 3年
藤原ひよりさん
令和3年度歯・口の健康に関する図画ポスターコンクール
日本学校歯科医会入賞作品
(大阪市代表)優秀賞
工芸高等学校3年
山下瑞葵さん
平成27年度歯・口の健康に関する図画ポスターコンクール
日本学校歯科医会入賞作品
(大阪市代表)優秀賞
鶴見小学校1年
武部彩花さん
学校保健に関する全国大会としては、全国学校保健研究大会と全国学校歯科保健研究大会が開催されていますが、大都市の指定都市を対象にした学校保健協議会が昭和24年から始まりました。この協議会は日曜日に開催されるので、その前日の土曜日に大会に参加する学校歯科医だけが集まって前日歯科保健協議会が開催されるようになり、今年で64回を数える歴史ある学校歯科の協議会です。
最初は6大都市学校保健協議会で発足し長年が経過しましたが、加入する指定都市によって、7大都市が4年間、10大都市が8年間、11大都市が6年間、12大都市が2年間、13大都市が11年間と続きました。それ以降は加入する都市数が増えてきましたので、名称に数値を入れないで標記するようになりました。その後、脱退する都市や 新規加入する都市があり、現在は20ある指定都市の内、参加を表明しているのは、正式が11都市、オブザーバー参加が3都市で、最初の発足メンバーの6大都市の内今も残っているのは名古屋市、神戸市、大阪市の3都市だけになってしまいました。その内 神戸市は去年、学校歯科医会から歯科医師会へ委譲されましたので、残り2都市は学校歯科医会の最後の砦として頑張ろうと思っています。
この前日歯科保健協議会に取り上げられたテーマは、6大都市、7大都市、11大都市の初め頃まではむし歯半減運動をスローガンに、急激な人口増加に伴う大規模校でのむし歯予防対策を中心に協議されてきました。そして、昭和60年頃から、8020運動やCO GOの概念が協議題に入るようになってきました。平成7年の学校保健法の改正により、検診項目が大幅に変更されたことを受けて、その対策が熱心に協議されました。また平成14年からの生きる力の育成を計る「総合的な学習の時間」の導入への対応や、食育基本法の制定による学校保健での食育への取り組み、また、学校保健安全法の実施への対応など、その時々の社会事情に応じた協議題が決められ、全国から集まった学校歯科の指導的立場にいるメンバーによる活発な協議や情報交換が行われてきました。
大阪市学校歯科医会は記録が残っている昭和40年以降では、昭和41年の第17回 昭和48年の第25回、昭和59年の第35回、平成9年の第48回、平成22年の第61回と全国規模の前日歯科保健協議会を計5回企画し主催いたしました。
令和6年度の指定都市前日歯科保健協議会は、札幌歯科医師会の主催で以下の通り開催されました。会場には11都市(オブザーバー参加含む)の学校歯科関係者49名が参集し、数多くの協議題について熱心な討議が2時間半に亘り展開されました。大阪市からは、川上力副会長、弘田和彦常務理 2名の役員が参加し提出した題目に対し各都市から情報や意見交換がなされ有意義な協議が行われました。
日時 令和6年7月27日(土)午後3時~
場所 京王プラザホテル札幌
司会 札幌歯科医師会専務理事 大森 幹朗
1. 開会の辞 札幌歯科医師会副会長 高橋修史
2. 開催都市代表者挨拶 札幌歯科医師会 会長 山田尚
3. 来賓挨拶 札幌市教育委員会 教育長 山根直樹
日本学校歯科医会会長 柘植紳平
4.来賓挨拶
5. 出席者紹介 合計49名
福岡市8名 北九州市3名 広島市5名(オブザーバー) 岡山市3名
神戸市3名 堺市4名 大阪市2名 名古屋市5名 千葉市2名
横浜市3名 札幌市11名
6. 座長挨拶 札幌歯科医師会学校歯科委員会委員長 大川晋一
7. 各都市事業報告 令和5年度事業報告(11都市)
8. 休憩
9.協議 各指定都市からの協議題について
日学歯への要望・質問について
10.講評 日本学校歯科医会会長 柘植紳平
日本学校歯科医会専務理事 長沼善美
11.閉会の辞 札幌歯科医師会学校歯科委員会副委員長 塚本晃也
令和5年度事業報告(大阪市学校歯科医会)
第87回全国学校歯科保健研究大会をハイブリット形式で開催し事前登録数2239名、当日参加602名、WEB視聴数同日327名オンデマンド視聴数468名であった。また2題のポスター発表を行った。
「歯・口の健康に関す図画・ポスターコンクール」「歯と口の健康啓発標語コンクール」を読売新聞社の広報協力により開催し募集ポスター、カレンダー製作した。養護教諭対象の研修会、大阪市の学校歯科保健に係る諸団体との連絡協議会をコロナで中止していたが、5年度は開催できた。
協議題
(1)学校歯科医選考・推薦・委嘱関係
①学校歯科医推薦及び後任の選考について
教育委員会の推薦依頼に基づき歯科医師会会員の中から推薦している。
担当区の支部長もしくは、前任の学校歯科医が後任を推薦する。
②特別支援学校の学校歯科医や応援医の体制について
③定年制のメリットとデメリット
メリット:高齢の先生方の負担軽減、退職人数がおおよそ予想できる、学校現場での活動が活発化される。
デメリット:学校歯科医のなり手不足、熱意のある学校歯科医が定年で退職を余儀なくされる。様々な表彰には勤続年数を条件することもあり、その妨げになる。
④学校歯科医報酬について
(2)他業種連携関係
①特別支援学校の児童生徒かかりつけ歯科医を持つ場合の一次医療機関と二次・三次医療機関との連携等の取り組みについて
②養護教諭研修会と協議会等の催しの開催について
ほとんどの参加指定都市で年1~2回研修会、協議会が行われている。
③衛生士会との協議会等の催しの開催について
ほとんどの参加指定都市で年1回行われている。
(3)フッ化物応用関係
①学校内でのフッ化物洗口の導入について
参加指定都市の内4都市で行われていない。
保護者からのクレームや導入に反対されている意見もある。
②フッ化物塗布の効率的な実施方法について
(4)学校歯科健康診断及び学校保健活動関係
①不登校の児童生徒に対して健康診断の対応について
②就学時健康診断における諸問題について
就学時健診に関し教員の働き方改革により教育委員会主体とし健診業者を入札制で取り入れる提案が校長会から出ている都市もあった
③要保護児童生徒における窓口一部負担金の取り扱いについて
④学校園での昼食後の歯みがきの取り組み、中規模から大規模校での取り組みについて
昼食後の歯みがきについては、各学校の自主性に任せているところが多く、歯みがきの推奨はしているが学校現場の洗面所のスペース、数の問題を指摘する都市も多い。
また給食セットに歯ブラシとコップを持参させている都市もあった。
⑤歯科健康診断におけるハンディキャップのある児童・生徒の取り組みについて
普通学級の歯科健康診断前に特別支援学級の児童生徒を教職員のアシストにて行っている。
ハンディキャップの程度により体動、開口障害の状況などにより健診時の注意点が様々で、学校現場でできることは限られているので、できる範囲で行っている。
⑥デジタル機械を用いた健康教育の実施状況と従来の手法と比べてその長所、短所について
DVD(歯垢を染め出しブラッシング指導)を使用して健康教育を行っている。
デジタル端末を使用して保健委員、体躯委員、給食委員などを中心に、生徒がパワーポイントで生活習慣について発表している。
教員が使用しているY-CANに市学校保健会と歯科医師会が必要な情報を提供している。
長所:比較的容易に情報を得られ、また発信ツールとしても非常に有用である。
デジタル機器や教材を活用することで、より子どもたちの理解につながる。
効果的な授業を展開できる。
短所:Wi-Fi環境下でしか使用できないため、体育館での多人数を対象に一斉指導に使用できない。
デジタル機器の使用スキルの個人差が見られること。
身体への影響が懸念される。
歯垢染色状態の写真をタブレット端末で行ったが、鏡の方が観察しやすいと感じた。
(5)その他
①今後の本協議会運営につて
以前から、問題視されているが、基本的には開催都市の量であり、持ち出しはある。開催都市の工夫があるかないかで経費の削減も参加費の増額もあると思う。できない理由よりできる理由を探すことが、開催に繋がると思う。
②来年度開催都市について
第76回指定都市学校保健協議会は仙台で開催されますが、前日歯科保健協議会に今年度仙台市が不参加なので、代替え都市での開催、懇親会のみ開催、休止にするかである。
日学歯への要望・質問
熊本市から学校歯科健康診断はスクリーニングであることを保護者がどれくらい理解しているのか
広島市から新任学校歯科医に対するオリエンテーションの体制と内容について、
名古屋市からは基礎研修や更新研修はオンデマンド受講を可能とし受講後数問の質問事項へ回答することによって終了を認め、その直後にデジタル修了書を発行して個人が管理する形態にしてはいかがか。基礎研修、更新研修を日歯生涯研修の単位に取り込めるのか、などの質問があった。
11.講評
日本学校歯科医会専務理事 長沼 善美
それぞれのカテゴリーについてに日学歯の考え方を述べられ、教育の立場で考えて行っていただきたいこと、行政との関わりついても医師会、薬剤師会の関係性も考慮していただきたい考えを述べられた。
日本学校歯科医会会長 柘植 紳平
この指定都市協議会の意義について、大都市が持つ共通課題をどういった方向性で解決していくか そこに意義があり本日の協議会に参加して、この前日歯科保健協議会は重要な役割を果たしていると思う。
第75回指定都市学校保健協議会
1.主催 札幌市学校保健会 札幌市教育委員会
2.共催 公益財団法人 日本学校保健会
3.後援 文部科学省
4.日時 令和6年7月28日(日)午前9時~午後4時30分
5.会場 札幌ガーデンパレス
〈全 体 会〉
〈課題別協議会〉第1分科会(保健教育)
第2分科会(保健管理)
第3分科会(心の健康)
第4分科会(地域保健)
(質疑応答の前にグラフィックレコーディングの記載確認を行う)
6.主題 「社会の在り方が大きく変化するこれからの生活の中で
児童生徒自らが健康を創りだす実践力を育む学校保健の推進」
7.開会式 (1)開会の辞 福岡市学校保健会副会長
(2)国歌斉唱
(3)開催市挨拶 札幌市長
(4)主催者挨拶 札幌市学校保健会会長
札幌市教育委員会教育長
(5)来賓挨拶 公益財団法人日本学校保健会会長
(6)閉会辞 札幌市学校保健会副会長
8.全体協議 (1)第74回協議会事後処理について 福岡市
(2)第75回協議会運営方法について 札幌市
(3)次期開催都市の決定・挨拶 仙台市
9.記念講演 演題「笑いの力~ホスピタル・クラウンの現場から~」
講師 NPO日本ホスピタル・クラウン協会 理事長
大棟 耕介 氏
第1分科会 大阪市立横堤小学校 養護教諭 米田 美絵子
からだの元気は口から 健康は健口から
~生きる力を育む歯・口の健康づくり~
12.閉会式
記念講演 演題「笑いの力~ホスピタル・クラウンの現場から~
講師 NPO日本ホスピタル・クラウン協会 理事長 大棟 耕介 氏
クラウンはCROWNでなくCLOWN道化師のことであった。大棟氏は、抜群の運藤神経と体格を生かした大技を得意とし、あっという間にその場の空気を換えてしまうことができる。講演中も、何分もしないうちに来場者の心をつかむ会話と色々な芸を短い時間の中で披露していただいた。特に5段の脚立をおでこに乗せバランスを取るパフォーマンスは圧巻であった。2004年から病院の入院中の子どもたちを訪問し、笑顔を届ける「ホスピタル・クラウン」の活動は、届けるではなく、小児病棟を丸ごと笑顔にするものであった。特に印象に残ったのは、道化師のパフォーマンスは、病気の進行を止めたり直したりすることはできまい。僕たちと触れ合っている時間は、病気のこと薬のこと、苦しいこと、お母さんなら看病のこと、家庭のことを忘れ笑顔と驚き、感動を与え、次の治療やその後の処置に本人が頑張るぞという気っかけになってて欲しいことを話され、「笑顔の力」の講演題が理解でき納得した。
第1分科会 大阪市立横堤小学校 養護教諭 米田 美絵子
からだの元気は口から 健康は健口から
~生きる力を育む歯・口の健康づくり~
自らの健康に関心を持ち主体的に健康の保持増進に取り組む能力を育成したい考えの基に研究を行った。学校全体で歯科保健に対する意識が高まるように、教職員の研修会やCO,GO検診、個別歯みがき指導そして、近隣の小学校と協力して歯科保健教材作成、学校歯科医自ら考案した歯列不正の模型など手づくりで作って頂いた。また、高知県の小学校との歯科保健交流をWEBで行い、子どもたちに正しい情報を与え自ら考えそれを他校と共有する活動がなされていた。また外傷予防と安全な環境づくりとして、体幹トレーニングの講師から助言を受け「神津体操」を考案し実施している。これらの事業は、家庭、近隣の幼稚園、小学校、いろいろな団体、組織の協力を得ることができ、社会が大きく変わっての「つながり」が子どもを守り育てていくことを実感しこの「つながり」をこれからも大切にしていきたいと講演を締めくくられた。
第1分科会 浜松市立中ノ町小学校 養護教諭 大石 育与
児童保健委員の活動と教職員で連携して進める健康教育の実践
~学校から家庭、コミュニティの発信~
児童の主体性を引き出しやすい保健委員活動を生かし保健委員が、目的意識を持って行動発信することで学校全体の健康への興味関心を高め、健康課題を自分事として捉えられるようにこの研究を行った。「生き生きプロジェクト」として不注意による事故防止の安全に歩こう習慣やけが予防プロジェクトまた、保健週刊での取り組みでは、保健委員会お仕事体験ツアー、メディアクイズウオークラリーを児童主体で考え行っている。また、「こころの日」を毎月16日にし、いのちの大切を考える取り組みを行ている。また保健週刊で保健主事が主体となり保健週刊のテーマに沿い実態に即した健康課題について考え家庭とも連動して行っている。これらの活動により、児童の意欲や主体性を育てるためには、根幹となる心の健康教育がより大切であると考え、今後も学校、家庭、地域の方々とのつながりを大切にしながら学校全体で連携し、心身の健康教育を充実させていきたいと述べられた
第74回指定都市学校保健協議会 前日歯科保健協議会
令和5年度の指定都市前日歯科保健協議会は、4年ぶりに福岡市歯科医師会の主催で以下の通り開催されました。会場には9都市の学校歯科関係者44名が参集し、数多くの協議題について熱心な討議が2時間半に亘り展開されました。大阪市からは、西本会長以下4名の役員が参加し提出した題目に対し各都市から情報や意見交換がなされ有意義な協議が行われました。
日時 令和5年6月10日(土)午後3時~
場所 ホテルオークラ福岡
司会 福岡市学校歯科医会常務理事 中島 文香
1. 開会の辞 福岡市学校歯科医会副会長 佐藤 英彦
2. 開催都市代表者挨拶 福岡市学校歯科医会 会長 泉 幸三
3. 来賓紹介・挨拶 福岡市教育委員会 教育長 石橋 正信
日本学校歯科医会会長 川本 強
4. 出席者紹介 合計44名
札幌市4名 横浜市4名 名古屋市4名 大阪市5名 堺市5名
神戸市2名 岡山市3名 北九州市2名 福岡市5名
5. 協議会進行説明
6.座長・副座長選出 座長 福岡市学校歯科医会副会長 山田 博
副座長 札幌歯科医師会 学校歯科委員会委員長 大川 晋一
7. 各都市事業報告 令和4年度事業報告(9都市)
8.日本学校歯科医会会長講演 演題「会長任期中の回想と日学歯の今後の展望」
演者:日本学校歯科医会会長 川本 強
7年前の日学歯は、会計関係の不祥事で大変な時期でありました。会長に就任して先ずしなればならなかったのが、社会への信頼回復でそのために会内の組織改革を行いました。会計をしっかり立て直し改善しその結果、公益社団法人が成り立ち文科省からの信用も得られる様になりました。
コロナ禍では、日学歯として何ができるかを考え児童生徒の心の問題に焦点を当て調査をおこないました。また学校歯科保健教育にタブレット端末で口腔内の健康調査のプログラムを製作しています。そして学校歯科健康教材を使用している学校とそうでない学校を対比しデータを集積、分析するなど、日学歯の信頼回復から進歩を考えてのご活躍でありました。
これからの展望では、マウスガードの普及啓発など安全教育の事柄、大学校への学校歯科医の必要性、公立校と私立校の歯科保健教育の均一化、特別支援学校への援助を挙げられ、今後の展開と希望を熱く語られました。
9.日学歯への要望・質問
名古屋市からは日学歯主催の研修について日程の発表を早めることや回数を増やすこと、研修資料のデジタル化の要望があった。神戸市からは、歯科保健活動のDVDについての質問があり、福岡市からは「研究倫理審査委員会」と「編集査読委員会」の設立理由と運営方法の説明願いとフッ化物洗口に関する見解の質問などがあった。
10、協議題
学校歯科医会関連・学校保健活動関連・オンライン利用、デジタル化関連
フッ化物関連・その他、これらについて活発な発言と意見交換があった。
11.指導講評 日本学校歯科医会会長 川本 強
12.次年度開催都市の件 札幌歯科医師会会長 山田 尚
13.閉会の辞 福岡市学校歯科医会常務理事 秋元 啓治
第73回 指定都市学校保健協議会
1.主催 熊本市学校保健会・熊本市教育委員会
2.共催 公益財団法人 日本学校保健会
3.後援 文部科学省
4.日時 令和4年6月5日(日)午前9時~午後4時30分
5.会場 熊本城ホール(オンライン配信)
<全体会>
<課題別協議会>第1分科会(健康教育)3F中会議室B1,2
第2分科会(保健管理)3F中会議室E2
第3分科会(心の健康)3F中会議室E1
第4分科会(地域保健)3F中会議室D2
*会場参加は、来賓、講演者、助言者、提言者及び運営スタッフとしている。
6.主題 「たえず変化する社会環境に応じて、
健康でしなやかに生きる力を育む学校保健の推進」
7.開会式 (1)開会の辞 熊本市教育委員会事務局学校教育部長
(2)国歌斉唱
(3)開催市挨拶 熊本市長
(4)主催者挨拶 熊本市学校保健会会長
熊本市教育長
(5)来賓挨拶 公益財団法人日本学校保健会専務理事
(6)閉会の辞 熊本市教育委員会事務局学校教育部長
8.全体協議会 (1)第72回協議会事後処理について 相模原市
(2)第73回協議会運営方法について 熊本市
(3)次期開催都市の決定・挨拶 福岡市
9.記念講演 演題 「新型コロナウイルスワクチンの開発状況」
講師 KMバイオロジクス株式会社 代表取締役社長 永里 敏秋
10. 課題別協議会 各分科会における学校歯科関連の発表
第1分科会 ・名古屋市学校歯科医会 会長 伊藤 裕一郎
名古屋市における学校歯科保健教育の取り組み
・神戸市歯科医師会 山本 哲也
神戸市におけるフッ化物応用事業の取り組み
大阪市からの発表
第4分科会 ・大阪市立市岡中学校 養護教諭 釘本 法子
養護教諭の特性を活かした現代的健康課題に対する学
校・家庭・地域の連携共同のコーディネート
記念講演
演題「新型コロナウイルスワクチンの開発状況」
講師 KMバイオロジクス株式会社 代表取締役社長 永里 敏秋
ワクチン開発状況は、フランスのバイオ医薬品企業バルネバ製のKD-414不活化ワクチンの情報を集め開発を進めている。現在、Vero細胞(アフリカミドリサル腎細胞由来)を用いて、SARS-Cov-2を培養し不活化させワクチンを製造している。昨年より臨床試験を行っており、有効性は40歳以下の方に効果があること、副反応が210名の治験者で1名発熱があった。3回接種で抗体形成率が高率であった。これらの結果をもとに最終臨床試験(2,000人を対象)に臨み厚生労働省及び国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)から助成をいただき進めている。年度内に緊急承認をとれることを目指しているなどワクチン開発状況を分かりやすく解説された。
課題別協議会 第1分科会【健康教育】
名古屋市における学校歯科保健教育の取り組み
名古屋市学校歯科医会 会長 伊藤 裕一郎
名古屋市では学級や学年で行われている保健教育いわゆる歯みがき指導のほかに参加型事業や地域との連携による歯科保健教育を取り入れている。これらのことよりDMFTの値は、全国平均と比べると低値である。しかし下げ止まり傾向にあるため、健康格差が大きい学校での対策が課題である。また、歯肉の状態「1」、「2」と判断される児童生徒が、年齢と共に増加する傾向にあり、中学3年生の時点で約3割の生徒に歯肉炎が認められている現状から、中学生に対して歯肉炎に特化した保健教育を一部開始しているという内容であった。
神戸市におけるフッ化物応用事業の取り組み
神戸市歯科医師会 山本 哲也
神戸市では、幼稚園・保育所でフッ化物洗口事業が終了しており、学校におけるフッ化物洗口の継続が今後の課題であった。神戸市歯科医師会においては、かねてから行政に要望しており、現在は小学校におけるフッ化物応用事業への取り組みがスタートし今回はその過程及び現状の報告であった。中学生に対して歯肉炎に特化した保健教育を一部開始しているという内容であった。
令和元年度の指定都市前日学校歯科保健協議会は、横浜市歯科医師会の代行主催で5月25日(土)に新潟市のアートホテル新潟駅前で開催されました。会場には11の指定都市の学校歯科関係者49名が参集しましたが、各都市から提出された協議題に関してはメーリングリストを通じて回答された内容を冊子にまとめて、それを参照するという方式に変えられました。そして4都市からのプレゼンと質疑応答の後、7つのテーブルに別れたワールドカフェ方式が採用され、相模原から提出された「会員減少に対する学校歯科医の選出について」のグループディスカッションが行われました。
日 時 令和元年5月25日(土) 午後3時~午後5時55分
場 所 アートホテル新潟駅前 4階 越後西の間
司 会 横浜市歯科医師会 常務理事 荒 木 敏 哉
座 長 横浜市歯科医師会 常務理事 村 松 朋 彦
1.開会の辞 横浜市歯科医師会 常務理事 佐 藤 信 二
2.開催都市代表者挨拶 横浜市歯科医師会 会 長 杉 山 紀 子
3.来賓紹介 日本学校歯科医会 副会長 平 塚 靖 規
4.出席者紹介 合計49名
札幌市:3名 横浜市:9名 相模原市:2名 大阪市:5名 堺市:3名
神戸市:2名 岡山市:4名 北九州市:4名 福岡市:6名 名古屋市8名
5.各都市からの協議題
札 幌 市:各都市における「口腔崩壊」児童生徒の状況把握について。
:ダブルミラー法を行政に要望する際に示すべきエビデンスについて。
:行政により、各学校に配備されている健診用照明器具について。
相模原市:各都市における学校での歯ブラシについて。
:会員減少に対する学校歯科、園医の選出について。
:令和3年度指定都市学校歯科保健協議会前日学校歯科協議会の主幹について。
名古屋市:学校歯科医報酬を増額した都市があればどのように交渉したか知りたい。
:フッ化物応用について学校独自で行っているところがあればどのように実施に至
ったか。
岡 山 市:学校歯科医の報酬については、市教育委員会より直接歯科医師会に振り込まれて
いるか。
:学校歯科医報酬を全額あるいは一部歯科医師会の会費に充当されているか。
堺市 :学校歯科医の会員が積極的に学校での講話に参加できるように工夫されている
ことがあれば聞きたい。
:学校での歯科衛生士の活動頻度と学校歯科医の連携、報酬について。
:COと健診を受けCeと判断され、治療費による(か強診)トラブルはあったか。
:健診結果を全会員に周知しているか、会として活用しているか。
福岡市 :フッ化物洗口事業について他都市ではどれくらいの割合で実施されているか。
:学校歯科健康診断の未受診率と要受診の児童生徒の歯科受診について。
:ミラーの滅菌について 教育委員会から歯科医師会の方に滅菌業務を依頼されて
いる都市があればそのシステムを知りたい。
大阪市 :指定都市資料倉庫に利用状況について。
:就学時健康診断マニュアル改定に関する会員への対応について。
:マスコミの学校歯科保健の報道内容の日学歯の対応について。
6.プレゼン・質疑応答
①大阪市から提出した指定都市資料倉庫の利用状況について、
市学歯の林昭典常務理事がアクセス履歴や収納されている資料を紹介し、各都市の資料倉庫を作成するなど存続し活用するための提案をされ、今後の運営についてはメーリングリストを通じて話しあうことを言われました。
②札幌歯科医師会から出された「ダブルミラー法を行政に要望する際に示すべきエビデンスについて」に対して、横浜市の佐藤信二常務理事がプレゼンをされました。ダブルミラーを使うことで視野が広くなることは当然として、特に感染予防の観点から行政には訴えた方が効果があったとのことでした。横浜市は行政に要望して1年でダブルミラーを広めたとの報告には感嘆の声があがりました。
③日学歯の平塚靖規副会長は名古屋市学校歯科医会から出された「学校歯科医報酬を増額した都市があればどのように交渉したか知りたい」と市学歯から提出した「マスコミの学校歯科保健の報道内容の日学歯の対応について」に丁寧に回答していただきました。全国版ではない地方局で放送される間違った報道への対応も確約されました。
④初参加の新潟市歯科医師会の岡田匠会長が「新潟市のフッ化物洗口」について講演されました。全国の指定都市の中でDMFT指数が最小の数値を示している新潟市におけるフッ化物洗口の様子が紹介されました。
7.ワールドカフェ(グループディスカッション)
参加者の49名がA班~F班の7班に分かれて「会員減少に対する学校歯科医、園医の選出について」のブレインストーミングが行われました。演題に対して思い付くままの事を付箋にドンドンと記入して張り付けました。各班のリーダーを担当した横浜市歯科医師会の理事や委員が7分毎に各テーブルを回り、他の班が出した内容を伝えて多くの意見がテーブルに集まってきました。このシャッフルを繰り返す事により多くの人との意見交換や知識の共有ができました。
8.指導講評 日本学校歯科医会 副会長 平 塚 靖 規
市学歯が主体となって運営されている指定都市資料倉庫については、敬意を表され利用を増やして活用されるように希望を述べられました。また、ワールドカフェという新しい方式を採用した横浜市歯科医師会の運営については高い評価をしていただきました。
9.次年度開催都市の件 岡山市歯科医師会の参加者が主催の抱負を述べられました。
協議会終了後 会場を隣の越後東の間に移動して懇親会が開催されました。代行主催した横浜市の杉山紀子会長と開催地の新潟市の岡田匠会長の挨拶の後、歓談に移りましたが、会場では年に一度会えるメンバーが学校歯科保健に対する熱い思いを語りあうなど活発な意見や情報交換が行われました。また、再来年の令和3年度の開催地である相模原市が主幹を辞退された問題を受けて、各都市の代表者が代行都市の意見交換をしましたが、結論が出ず、来年の岡山市の協議会において再度協議することになりました。
平成30年度の都市都市前日学校歯科保健協議会は名古屋市学校歯科医会の代行主催で5月26日(土)に浜松市のTKP浜松アクトタワーカンファレンスセンターで開催されました。会場には10の指定都市の学校歯科関係者69名が参集して、数多くの協議題に対して熱心な討議が展開されました。大阪市からは岡本会長以下6名の役員が参加して、提出した3つの協議題や他の指定都市からの協議題に対して、2時間半の協議会の間、熱心な情報交換や論戦が行われました。
日 時 平成30年5月26日(土) 午後3時~午後5時30分
場 所 TKP浜松アクトタワーカンファレンスセンター
司 会 名古屋市学校歯科医会 副会長 竹 内 紀 雄
座 長 名古屋市学校歯科医会 副会長 向 田 吉 範
副座長 横浜市歯科医師会 常務理事 佐 藤 信 二
1開会の辞 名古屋市学校歯科医会 副会長 竹 内 紀 雄
2開催都市代表者挨拶 名古屋市学校歯科医会 会 長 高 村 秀 平
3来賓紹介 日本学校歯科医会 副会長 平 塚 靖 規
日本学校歯科医会 副会長 柘 植 紳 平
4座長・副座長の選出
5出席者紹介 合計69名
札幌市:3名 横浜市:8名 相模原市:2名 大阪市:6名 堺市:5名
神戸市:3名 岡山市:6名 北九州市:4名 福岡市:6名 名古屋市:24名
6各都市の事業報告
※大阪市の事業報告は西本達哉専務が、当日資料として配布した市学歯会報と2月大会冊子を使用して市学歯が開催した平成29年度の事業について報告しました。
7各都市からの協議題
札 幌 市:学校歯科健康診断データの収集と活用について
横 浜 市:学校歯科医ひとりでの複数校担当について
:大規模校の検診(800人以上)への対応について
:会員や行政や関係団体との児童虐待・ネグレクト対策について
名古屋市:将来、大規模校の学校歯科医を希望する地域の歯科医師が不足すると心配してい
る。対応策があれば提示ください。
:大規模校での秋期検診と事後措置の取り組みが困難なことが多い。対応策があれ
ば提示ください。
:学校歯科医以外の歯科医師が検診を手伝う場合、事前に研修や検診基準の周知は
どうしているか
:中学校のカリキュラムで出来る歯科保健活動について
:私立学校の学校歯科医との連携・検診基準の周知はどうしているか
神 戸 市:小学校におけるフッ化物洗口について
岡 山 市:学校歯科医の選定方法と基準について
:学校歯科医手当はどのように配分されていますか
堺市 :学校歯科としての年間予算規模とその振り分けについて
:会員に毎年本を送付しているが 各都市での本などの配布物について
福岡市 :学校歯科医の学校でのトラブルに対する会の対応について
◎大阪市学校歯科医会から提出した協議題の主旨説明は下記の通りです
①日学歯の生涯研修制度の更新研修の開催方法について
【主旨】日学歯からは1時間~1時間半の研修時間で更新研修の実施を求められているが、法令の改正点の説明など分かりづらい内容が多いように思われる。受講される会員に身近で分かりやすい学校歯科保健の研修内容に改編したいと考えるが、各団体の取り組みをお聞きしたい。
②新学習指導要領のアクティブラーニングを学校歯科保健教育に活用するには
【主旨】平成30年度に指導要綱の改訂が行われて、アクティブラーニングなどの学習形態が導入されるようである。何を教えるかより、どのように学び行動できるのか、また、どれだけ理解しているのかを確認することが求められている。この学習形態を学校歯科保健教育に取り入れるにはどのようにすれば良いか意見を聞きたい。
③指定都市資料倉庫の活用について
【主旨】2年前の静岡市での同協議会で市学歯はこの資料倉庫の設立を提案し立ち上げた。この資料倉庫には学校歯科教育に引用できる教材ファイルをドロップボックスに収納しダウンロードできる体制にしている。運営を始めて2年間がたったので管理費の問題や更新継続するかを協議してほしい。
※他都市からの回答
管理費の負担に関しては賛同を頂きました。また、更新継続に関してはドロップボックスの操作を簡易にして、各都市に担当者を決めて収納されている教材ファイルを閲覧や管理をできる体制にしようと決まりました。
8 指導講評 日本学校歯科医会 柘植紳平副会長
柘植副会長からは各都市がもっている学校歯科保健の問題点について熱心に討議されている本協議会に対して、敬意のお言葉を頂きました。また、市学歯から提出した①②の協議題に対しては日学歯の見解を述べられ、更新研修の開催方式や新学習指導要領に対応した学校歯科保健の形式を説明して頂きました。
9 次年度開催都市の件 横浜市歯科医師会の代行開催が承認されました。
10 閉会の辞 名古屋市学校歯科医会 副会長 伊藤裕一郎
協議会終了後 ホテルクラウンパレスに移動して懇親会が開催されました。高村秀平会長と平塚靖規日学歯副会長の挨拶の後、歓談に移りましたが、会場では年に一度会えるメンバーが学校歯科保健に対する熱い思いを語りあうなど活発な意見や情報交換が行われました。また、来年の新潟市での協議会を代行主催してくださる横浜市歯科医師会の佐藤信二常務理事が代表して挨拶をされて、来年の5月には同じメンバーでの再会を約束して協議会は無事に終了しました。