令和5年度「歯・口の健康に関する図画・ポスターコンクール」「歯・口の健康啓発標語コンクール募集ポスター
令和3年度歯・口の健康啓発標語コンクール 大阪市代表
日本歯科医師会・日本学校歯科医会主催コンクール最優秀作品
茨田中学校 3年
藤原ひよりさん
令和3年度歯・口の健康に関する図画ポスターコンクール
日本学校歯科医会入賞作品
(大阪市代表)優秀賞
工芸高等学校3年
山下瑞葵さん
平成27年度歯・口の健康に関する図画ポスターコンクール
日本学校歯科医会入賞作品
(大阪市代表)優秀賞
鶴見小学校1年
武部彩花さん
歯列・咬合が要観察と指摘されました。どのようなところを観察し、どのようになったときに精密検査を受ければよいのでしょうか?
健康診断のときに要観察「1」と指摘されたら、どの部位、どの状態が要観察なのか説明をよく聞いて現状をよく把握してください。たとえば、歯の生え替わり方がおかしいとか、歯並びがガタガタしていないかとか、上下の歯がきっちりとかみ合っているかといったところをよく観察してください。また、食事の時、食べにくかったり、発音がしにくいとかあるいは、顔の外見を気にし過ぎるようなことがあれば、養護教諭、学校歯科医あるいはかかりつけの歯科医に相談してみましょう。
さらに次のような症状が観察されれば、精密検査を受けた方がよいでしょう。
小学校低学年で、上下の前歯が生えそろったころ、
1)極端な受け口(反対咬合)や上顎前突になっている。
2)上あごと下あごが極端にずれている。
3)奥歯でかんだとき前歯がかみ合わない。
4)下の前歯がまったく上の前歯に隠れてしまっている。
小学校高学年になって
1) 歯と歯の間の隙間が大きい。
2)歯並びが極端にガタガタしている。
歯列・咬合が要観察と指摘されました。毎日どのようなことに気をつけて生活すればよいでしょうか?
栄養や食材のバランスを考え、歯ごたえのある食品をよくかんで食べるようにしましょう。あごの骨や筋肉を鍛え、健全な口腔機能を果たせるようにしましょう。
食事の時にいつも片側だけでかむ癖がありませんか?頬づえをついたり、うつ伏せになったり、いつも同じ向きに寝たりしていませんか?指吸い、ほっぺた吸い、唇吸い、舌の突き出しなどの変な癖がありませんか?口を開けていることが多く、口を開けていないと息がしにくいことはありませんか?このような歯列や咬合に悪い影響を与える癖は、早く治すように努力しましょう。日ごろから、規則正しい生活習慣を身につけ、口を結んで背筋を伸ばした姿勢を心がけましょう。
食事は時間をかけてよくかんで食べましょう。
お話をするときには、はっきりと相手に聞き取りやすいようにしゃべるようにしましょう。
むし歯や歯周病にならないように、歯みがきを丁寧にしましょう。
上顎前突などになっていると、口や歯をぶつけた時に唇が切れたり、歯が折れたりしやすいので気をつけるようにしましょう。
顎関節が要観察と指摘されました。どのようなところを観察し、どのようになったら、精密検査を受ければよいでしょうか?
口を開けるときに痛みがありませんか?口が開けにくかったり、閉じにくかったりしませんか?かみしめた時、こめかみのあたりが痛いことはありませんか?
このような状態が長く継続している時には、精密検査を受けた方が良いでしょう。
顎関節が、要観察と指摘されました。毎日どのようなことに気をつければよいでしょうか?
日頃から、顎関節を含む口腔器官の健全な発育を目指して、左右均等によくかんで食事をするように努力しましょう。歯ぎしりや食いしばりの癖はできるだけ早く治しましょう。大きな物を無理に一口で食べようとしたり、片側だけでしかかまないような癖は、顎関節にとってはよくないことです。わざとあごの関節の音を出してみせるようなことはやめましょう。定期的に、1年に2回ぐらいは経過を観察してもらうようにしましょう。しかし、必要以上に神経質になることはありません。
CO・GOって何?
日本学校歯科医会が、昭和60年から提唱し、平成7年の学校健康診断から導入された学校歯科保健の用語です。検出基準は、学校歯科医の方はご存知と思いますが、COの検出にあたっては、検出基準を平成15年に改め、「主に視診で行う」となりましたので、ご注意下さい。
また、CO・GOともに学校歯科保健の用語であって、臨床の正式な学術用語ではありません。学校や家庭での保健指導等を行いながら経過を観察し、歯と口腔の健全な育成を目指すことを目的として設定したものですので、学校健康診断後に治療勧告書(健康診断結果のお知らせ)を持って、児童生徒が歯科医院を訪れた折には、明らかなCやGでない場合は、治療を急がず経過を観察して下さい。また、一定期間経過後は、必ず臨時の健康診断を行い、もしCやGになってしまったら、直ちに治療を勧めて下さい。
※児童生徒・保護者の皆様へ
COは、テレビCMにも流れているように「むし歯になりかけの歯」です。また、GOはそのままにしておくとひどい歯肉炎になってしまう恐れがあります。
いずれも正しい歯みがき方法を励行し、食生活を改善する等を行えば、進行を止めたり健全な歯や歯肉に戻ることもあります。
特に低年齢の児童の場合は、正しい歯みがきができない場合が多いので、保護者の方が、仕上げみがきをすることをお勧めします。
正しい歯みがき方法については、学校や歯科医院でお尋ね下さい。
歯・口・顔の発育に悪影響を及ぼす癖や習慣にはどのようなものがありますか?
歯は、舌や頬や唇の圧力のバランスのとれた位置に並んで生きています。このバランスに異常な圧力が外から加わると、歯の位置やかみ合わせの異常が生じてきます。かみ合わせのずれは、ひどくなると、顔の左右のずれも起こしてくることになります。
指しゃぶり(タオルや毛布をしゃぶっていることもある。)、舌を前の方に突き出す癖、唇をかむ癖、爪かみ癖、口で呼吸をする癖、歯ぎしり、頬づえをつく癖あるいはいつも同じ向きに寝る癖があるなど、生活習慣の中で見られるものがほとんどです。
歯・口・顔が健やかに発育するためにはどのようなことに気をつけて子育てすればよいでしょうか?
昔から、食卓を囲んだとき、親は子どもに、「姿勢をよくして、よくかみなさい」と注意をします。この言葉の中に質問に対する答えが入っていると思いませんか。
まず姿勢を正すということです。頭がしっかりと安定していなくては、十分にかむ力を発揮できません。首がふらふらしているようでは、首を支えている筋肉といっしょになって働く顎の筋肉の働きがちゃんと発揮できないからです。首の筋肉はまた、全身の骨格や筋肉によって支えられています。つまり、かむことには、身体全体がかかわりを持っているのです。姿勢をよく保持するためには、身体全体を支えている足腰がしっかりしなくてはなりません。最近の子どもたちは、家の中で、テレビゲームなどで遊ぶことが多く、外で運動して遊ぶということが少なくなってしまっていませんか?身体を動かすことが少なければお腹も空きませんし、食欲もなくなります。基本は、しっかりと運動し、正しい食習慣を身につけ、よくかんで食べることが大切です。
口を開けてクチャクチャ音を立てて食べるのですが、どうしたらよいでしょう?
口を開けて音を立てて食べることは、「しつけ」や「礼儀作法」の点からも決してよいことではありません。昔から言われてきているしつけや作法は、心身ともに健康であるために大変理に適ったことだとも言えます。
口を開けて食べれば、食べ物をこぼしやすいですし、かむ回数も減少しますし、飲み込むための食塊の形成もうまくいかないために、飲み込むときには、口のまわりの筋肉を無理に使って飲み込むようになります。よくない嚥下の癖がついてくることにつながります。歯列やかみ合わせにも悪い影響が出てきます。
ときに、アデノイド、扁桃腺肥大、アレルギー性鼻炎など鼻疾患による鼻閉や、上顎前突などで唇をうまく閉鎖できないというようなこともあります。これらの疾患が原因の場合は、その原因に対する治療が必要ですが、とりあえず、家庭では、口を閉じて食べられるように姿勢を正しくして、呼吸と摂食とを交互に行えるように落ち着いて食べるようにして、一口量を少なくして、一口の摂取時間を短くする工夫が必要です。
片側だけでかんでいるようですが、心配ありませんか?
原因として、むし歯や歯並びが悪いために片側咀嚼をしていることもありますが、まったくそのような問題がなくても癖で片側咀嚼をする子どもがいます。そのような癖が長く続くと、顎関節の異常が起きて来たり、筋肉の発達に左右差が出て来たりして、顔の発達に影響して顔が曲がって来たりすることもあります。姿勢にも影響すると言う専門家もいるほどです。テレビを横向きに見ながら食べるような習慣も大変よくないことです。左右まんべんなくかめるような習慣をつけるようにしましょう。
歯や口のケガの対処法について教えて下さい。
歯のケガについては「破折」「脱臼」「陥入」の3つに分けて説明します。
1.破折とは、歯が折れた状態をいいます。
その場合には折れた歯そのものから出血しているどうか、確認して下さい。出血が見られたら直ちに学校歯科医か、かかりつけ歯科医に受診して下さい。出血がない場合には時間的に余裕があります。その際、破折片があれば持っていってください
2.脱臼とは、歯が抜けてしまったか、抜けそうな状態をいいます。
抜けてしまった場合は、少量の保存液(なければ、牛乳か生理的な食塩水)をかけてから同じ液を入れた容器に歯を入れて直ちに学校歯科医か、かかりつけ歯科医に受診して下さい。抜けそうな場合も直ちに受診して下さい。
3.陥入とは、歯が歯茎の中に潜ってしまった状態です。これはケガの程度がかなり重いと考えて下さい。
歯や口の状態以外にも意識があるか確認して直ちに学校歯科医か、かかりつけ歯科医に連絡して下さい。病院への搬送が必要な場合もあります。
口のケガでは、「軟組織外傷」「顎骨骨折」の2つに分けて説明します。
1.軟組織外傷とは、唇や歯茎や舌のケガをいいます。歯の外傷に伴って起きていることも多いので、この場合には学校歯科医か、かかりつけ歯科医に連絡を取って判断を仰いで下さい。
顎骨骨折とは、上あごの骨や下あごの骨が折れた状態をいいます。歯や口のケガの中では最も重症なものです。意識を確認し、簡単な消毒をして至急に学校歯科医か、かかりつけ歯科医に連絡をとり、病院(口腔外科)に搬送して下さい。
治療勧告しても受診しない生徒が多くて困っています。学期末懇談時に担任から直接保護者に伝えてもらっていますが、そのまま放置している生徒もいます。治療をお願いするのが難しいと感じることもあります。
歯科検診をして治療が必要な生徒には、その時点で手鏡などで口腔内を見せて むし歯や歯肉炎になっている状況を認識させるのが大事と思われます。そして、学校歯科医による専門的なアドバイスによって受診の方向へ向けることができるでしょう。その場合、プライバシーの保護や検診時間の延長への対応が必要ですが、受診票を手渡す時よりも検診時に対応された方が良いと思われます。
学校がCOと勧告してもほとんどがCとして治療されて返ってきます。今の歯科診療ではほとんど観察されていないように感じます。今後の動静を知りたいです。
歯科医院でむし歯の治療を行なう際にはC1~C4の病理的診断を行なっています。学校歯科検診ではそのC1~C4の診断は無くなり、健全、CO、Cの3段階になりました。学校歯科医の先生方はその診断基準を御存じですが、学校歯科医以外の先生方はCOと判定した歯(昔の検診ではC1と判定)を病理的診断でむし歯治療をされたと思われます。歯科医師会の学校歯科衛生部を通じて、学校検診の情報を歯科校医以外の先生にも周知徹底させていきたいと思います。このCOに関しましては、同じ「子どもの歯の知識箱」の日学歯のQ&Aの設問5をご参照ください。
歯科検診をしていると、処置歯やむし歯も無いのにGで歯石だけ付いている子どもが多いように思います。歯質、唾液だけの問題ですか。他の理由もあるのでしょうか。
学校歯科検診の診断基準でZSという項目があります。これは歯石沈着症で歯肉炎になっていないのに歯石だけ付いている状況で、そのような生徒は処置歯やむし歯も無いのかもしれません。歯石は歯面に取り残した歯垢に唾液中のCa成分が取り込まれて石灰化した物で、歯石自体には悪い成分が無いのですが、その隙間に歯周病の原因菌が入り込み、起炎物質を出して歯周病へと悪化すると考えられています。歯石沈着症の生徒は唾液成分にCaが多いと思われます。
大阪市での1クラスの平均検診時間を設定していただけないでしょうか。
学校歯科医は診療所で患者さんを診査する時より、照明の問題など悪条件で生徒の口腔内を診査しています。また、現在はむし歯以外にも診査項目が沢山ありますので、生徒1人当たりの診査時間は平均1分ぐらいと考えています。しかし 乳歯残存や先欠歯や歯列不正などの診査が必要な生徒は1分以上かかると考えられます。また診査後の生徒1人1人のワンポイントアドバイスの時間を加算して、その1クラスの人数分の時間が係ると思われます。1時限で1クラスぐらいが妥当と思われますが、各学校の行事の関係で歯科検診に費やされる時間はさまざまですので、その当たりを考慮下さい。
歯・口の健康教室は一斉の指導になります。200名を超える生徒を体育館に入れても指導になっていません。小学校のように学級単位での指導はできないでしょうか。
中学校におけるカリキュラムや学校行事の日程調整の観点から、1学年に1時限から2時限の時間配分が限度のようです。そのために1学年のクラス数の多い中学校では、体育館に学年全員を集めての集団指導になってくるのでしょう。そのような状況では、私語がなく良い受講態度に持って行くようにするには、保健委員の生徒に司会や進行を任せるとスムーズに行なえるように思われます。そして、200名以上の大人数でも健康教育効果が出る指導内容になるように、学校歯科医の先生と綿密な打合せをお願いします。
歯垢や歯肉炎を認められる生徒が増加しており、染め出し液を使いブラッシング指導を行ないました。生徒と向かい合って個別指導の上手な指導方法を教えて下さい。
感染症で生活習慣病でもある歯肉炎は、その原因を染め出しによって問題点を見付け、自ら学び、考え、判断して、問題解決をはかることができます。感染症対策は歯みがきで、生活習慣病対策は食生活の改善で問解解決をはかることによって、歯肉の状態が改善されるのを観察できる「生きる力をはぐくむ」最適な保健教材と言われています。自己管理で病気を治すのですから時間は係りますが、治った時の自己達成感は自尊心の形成に役立ち、生涯を通じた健康観の育成に繋がっていくと確信しています。具体的な指導内容に関しては、ホームページ内の学校関係者専用の「健康教育教材活用例」の学校歯科保健教材ファイルの歯肉炎歯周病編のPDFファイルをご参照ください。
学校保健と母子保健の連携で何か取組まれていることがあれば教えて下さい。
大阪市立幼稚園では、(幼稚園歯みがき指導)で歯科衛生士派遣による歯みがき指導と参加された父兄に保護者教室を開催しております。母子保健での3歳児健診は幼稚園での年少組の歯みがき指導と重なると思われます。
染め出し液にアレルギー反応を起こすことはありますか。染め出し液を使わなくても歯垢の付き具合を確認できる方法はありますか。
現在、染め出し液のアレルギー反応による障害の報告は見当たりません。染め出し液を使わないで歯垢の付き具合を調べる方法としては、舌で歯面を舐めてみて ザラザラとしていれば歯垢が付着していますし、サラサラとしていれば歯垢が歯みがきによって綺麗にとれたと自己判定をさせることができます。
破折や脱臼した歯の治療について教えてください。破折した歯は付く時と付かない時があるようですが、脱臼した時の歯の神経の修復はできますか。
破折した場所が歯冠部でしたら接着は可能と思われますので、破折した歯を歯科医院へ持っていくと付けてもらうことができます。しかし、歯冠部でも神経の入っている歯髄腔を超えて大きく破損したり、歯根部で破折しますと付かないことがあるようです。脱臼した歯の神経は一度切れていますので、元の生活歯髄には戻りませんが、生活反応のない失活歯髄として存続することになります。そのために歯の色は黒く変色します。
歯のけがでの学校での対応と病院での処置について詳しく教えてください。
同じ「子どもの歯の知識箱」の日学歯のQ&Aの設問10をご覧ください。そこに写真入りで詳細に説明されています。また、同じホームページ内の学校関係者専用の「健康教育教材活用例」で紹介しています「歯のけが 口のけがどうしよう」のDVDを貸し出ししております。それには、外傷時の学校での対応が分りやすく解説されておりますのでご活用下さい。
欠けたり抜けたりした歯の保存液として他の用途に生理食塩水が便利でしたが処方箋がないと手に入らないとのことです。一括購入の予定はないですか。
中学校の養護教諭対象の「第4回歯・口の健康づくり研修会」に参加された先生方には、歯の保存液ティースキーパー「ネオ」を当日資料として配布いたしました。保存液はこのような溶液や牛乳が最適ですが、生理食塩水も適用と思われます。大阪市学校歯科医会での生理食塩水の一括購入の予定はありませんが、ご利用でしたら、担当の学校歯科医の先生に相談なさって下さい。歯科医院では購入できますので1本分けてもらえると思います。
食後すぐの脱灰期の歯みがきは返って歯を痛めるというのは本当ですか。
食後すぐに歯みがきをすると、唾液の分泌が抑制され、唾液の持っている再石灰化作用や酸を中和させる緩衝能を低下させるために、返って歯を痛めるという報道がありました。確かに理論的には一理あると思われますが、食事をすると、その直後に歯面に付いた歯垢から酸が出て歯を脱灰させます。学校歯科保健が対象にしているのは学童期の子どもたちです。子どもたちの未完成な永久歯は、食後すぐの歯みがきによって歯垢を除去して、脱灰作用を未然に防ぐのが基本と思われます。学校における子どもたちへの歯みがき指導は保健教育ですから、従来通りに「食べたらすぐにみがく」という視点で基本を忠実に教えるのが原則と思います。
口呼吸の子ども、食物を飲み込めずに口の中にためている子ども、噛む力が弱く、肉を噛みちぎれない子どもへの指導方法を教えてください。
噛むということは口全体で行なわれます。必要なのは歯だけでなく、歯肉、舌、唇,頬や唾液も必要です。また、噛むことは口だけでなく頭や首の周りの数多くの筋肉の動きと、顎関節、歯の咬み合わせの3つの機能が協調されて行なわれています。具体的な指導方法については同じ「子どもたちの歯の知識箱」の日学歯のQ&Aの設問7 設問8をご参照下さい。
スポーツドリンクを飲み続けて酸蝕歯になった症例がありましたが、中学生は水分補給にスポーツドリンクを飲むことが多く、健康に良いイメージを持っている者も多いと思います。もう少し詳細に知りたいです。
スポーツドリンクは清涼感を出して飲みやすくするために 酸度が強く糖分も多くなっています。歯面は酸度がpH5,5以上の酸性になるとエナメル質の表層からCa成分が溶け出す脱灰作用が始まりますが、多くのスポーツドリンクの酸度はpH3~4の数値です。また、糖度も5~6%で500mlのペットボトルに20g~25gの糖分が含まれています。経口補液の基本はブドウ糖質2%であり、スポーツドリンクはスポーツ時の水分補給には欠かせないどころか、糖質が濃すぎるためかえって脱水を助長したり、低ナトリウム血症を引き起こすリスクがあります。スポーツドリンクは、糖質濃度が高すぎる上に電解質濃度が低いため、スポーツ時の水分補給には不向きです。のどの渇き程度なら水で十分であり、高気温下で多量に汗をかいたときなどは市販の経口補液飲料(OS1など)を利用するようにしましょう。
大阪市学校歯科医会では「第4回歯・口の健康づくり研修会」の体験学習で色々な飲料水の糖度や酸度を測定しましたが 野菜ジュースやアルコール飲料も酸度や糖度が強いことが判明しました。ホームページ内の「健康教育教材活用例」で紹介していますデジタル糖度測定器やデジタルpH測定器をご活用ください。市教委で貸出しをしております。
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